マクドナルドと紙ストロー

マクドナルドは紙ストローの提供を中止するそうだ。
そもそも紙ストローの流れは岸田内閣でプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律が施行され、始まった。
プラスチックであるべきものがプラスチックでなくなることによって、使い勝手が悪くなったりゴミが増えたり、非プラスチック製のモノを入れるためにプラスチック製の袋が必要になったりする。
グローバルにものを見ないで、一点だけを攻めるとこうなりがちだ。

コストカットも同様で、厳しいコスト要求に応えようと部品を変更したらリコールになり、何倍もの金がかかったみたいな話だ。
自動車業界では(近年は)トヨタがリコール件数で圧倒的トップを維持している。
リコール台数ではその年によってダイハツだったりホンダだったりするのだが、少なくとも件数としてはトヨタの右に出るものは居ない。
設計コストも費用のうちという事で、部材の検討時間を短縮するなどした過合理化がもたらした負の部分だ。

マクドナルドは紙ストローの話だけではない。
コーヒーを混ぜるためのマドラー的なものも、プラスチックから木製になっている。
これで1g程度のプラスチックが削減出来ると思うのだが、ではカップの蓋はどうなの?

マドラー的ものの10倍以上はプラスチックが使われているが、これは良いわけ?
ナゲットのソースの容器は?
コーヒーミルクやシロップの容器は?

スプーンも木製で、これってプレスで作っているのだろうか?
いわゆる合板ではなく一枚の板から出来ている。
合板にすると接着成分の問題があるし、削りで作るのはコストがかかる。
いわゆる温間鍛造的に、スチームか何かで加熱してプレスでもするのかな?

マクドナルドだってストローごときで何が変わるの?と百も承知のハズだけれど、見えるところだけ体裁を作っておけば環境大臣が喜ぶに違いない、くらいな感じかな。
表向きだけそれっぽくするのは他にも沢山ある。
横浜市の一部地域ではゴミを分別収集するが、それをまとめて燃やしていた。
東京都の一部地域ではゴミを分別収集するが、それをまとめて燃やしていた。
(今は違うのかな?同じかな?)

横浜市の高温焼却炉はプラスチック類がないと良く燃えないそうで、分別収集したプラスチック類を燃料としていた。
高額建設費をかけて造ったゴミ処理場はダイオキシン処理も出来て、これが横浜市の自慢だったのである。
しかし世間からの批判を受けてプラスチックの燃料化に歯止めがかかってしまい、横浜市保土ケ谷区の高温焼却炉は2011年頃に運転を停止した。
(今は再稼働していると思う)

一部自治体はプラスチックなどを資源ゴミとして回収するが、天下り団体である日本容器包装リサイクル協会に金を払ってそれを回収して貰い、日本容器包装リサイクル協会はそれを燃やすんだったかな。
PETボトルさえもリサイクルより燃やした方が効率的だとか。

世田谷区のゴミ処理場でも全部燃やしてしまう。
埋めたりリサイクルするよりもコストがかからないというのがその理由で、排熱を(何かに)使うという名目で、サーマルリサイクルを謳う。
この排熱の一部を電力にして収入を得ているから、金銭的リサイクルは成立するが環境的再資源化は行われていない。

分別収集して天下り団体にゴミを買い取って貰うと、自治体は地方交付金が増えるんだったかな。
だから最終的には全部混ぜて燃やしてしまうにしても、集めるときには分別しなければいけないのだ。

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