新米は安くなってきている

新米が昨年産の米より安いく売られている。
夏頃はまだまだ高かったのだが、ここに来て3千円台のプライスタグを見る事が増えた。

安いと言っても一昨年の価格の2倍以上なのだが、今年の春先の価格が異常だったせいで安く感じる。
ウチでも新米を買って食べてみたが、やはり新米は美味しいな。
最近は備蓄米は余り見かけなくなったが、備蓄米が2千円、新米が3.5千円、さてどちらを買うか、みたいな感じ。

ブレンド米でも銘柄米でも価格はそう大きな違いはないが、販売店による差は大きい。
系列スーパーなどは比較的高値で売っているが、だいたい同じ銘柄がいつでも手に入る。
ドラッグストアやホームセンタは安価な米が並んでいるのだが、常にその米があるかと言えばそうではないので、お得な価格で売られていたら買っておく位でないと手に入らないかも。

コメが高ければ他のものを食べる。
この傾向は以前からだが、コメ価格の高騰で米離れは更に進む。
高いコメは並べておいても売れないから、スーパーは米の仕入れ量を減らさざるを得ないという。
スーパーでも3千円台の米はすぐ売れるというが、4千円台のものは山積みになっている。

春先には米不足で米屋が潰れると言われ、今はコメ価格の高騰で米屋が潰れると書かれる。
米の価格も一昨年の2割増しとか3割増しなら良かったのだろうが、一気に2倍以上になったのだから消費にも影響は出る。

夏頃だったか米農家が「価格が上がりすぎると米離れが起きる」と言っていたが、それでもJAは高値維持に必死になった。
果たして何が正しいのかは分からないが、自由経済なので消費が全てなのだ。

経済対策のお米券配り計画は、そんなJAを助ける。
これでJAには最大40億円ほどが流れ込むことになる他、事業経費として更なるカネが流れる。
と、騒がれたのでお米券配りは各自治体に任せるみたいな話なのかな?

マイナンバーと電子マネーを紐付けて配布すれば、事業経費はかなり少なく出来る。
というか政府としては事業経費部分が欲しいわけだから、簡単で合理的な方法じゃダメなんだなぁ。

ちなみに伊豆市をはじめ伊豆半島の各市町の一部は、お米券の配布は行わない考えだそうだ。
理由の一つとして米農家が多いので、お米券の使い道がないからだ。
お米券は転売禁止&使用期限付らしい。
所でお米券を配らない市町だと、JAに持って行かれる分も支給されるのか?それともJAにやらないなら市の懐に入れちゃうよとするのか?それともお米券は買わないけれど手数料はJAに渡すよとやるのか?

そんな昨今のコメ事情なのだが、農家によっては売れる価格で売り切ってしまった方が得だと考えるところもあり、そうした農家から仕入れたスーパーやホームセンターが5kg/3千円台前半の価格を付ける。
この近くのホームセンタやドラッグストアでは常に安い米がある訳ではないが、たまにそうした新米が並べられている。

ホームセンタもドラッグストアも、高額な米は殆ど置かれていない。
売り切れてしまうのかなと思ったら、売れないから仕入れないのだとか。
スーパーでも仕入れた米が余っている事があるそうで、時期が来るとこれが安売りされる。
ドンキホーテも高い米は売れないらしく、逆に3千円台の米はすぐに売れてしまう。

米が高いので麺類が売れると言い、昨年の2割増し、一昨年の5割増しくらいだとか。
たまに行くスーパーでも麺類やパン、ピザなどの安売りを見かける。
以前は安売りはしていなかったメーカというかブランドのものなので、シェア獲得や薄利多売販売になって来たのかな。

米をため込んだ卸売業者は、国に米を買い取れと言い始めた。
米価格が下落したのは国のせいだという事かな。

これって、上がると思って株を買ったら値下がりしちゃったというのと同じで、単に投資に失敗しただけである。
怪しげ業者の投資的というか投機的仕入れで米農家が儲かった訳だから、投機屋には泣いて貰ったら良いんじゃないのかな、昨年は十分儲けただろうし。

記事では以下のように書いている。

「やっぱり5kg3500円が適正」
「これでも消費者は理解して、しっかり買ってくれる」

このように話した藤尾社長は、集荷団体・コメ卸・小売りのそれぞれが流通や販売コストを下げる必要性を訴えました。

『5kg3500円』について農家からは賛同の声も聞かれました。

「5kg3500円であれば、手取りが60kgで2万5000円前後」
「安定していくという形としてはいいんじゃないか」
「そのくらいの価格が一番、農家と消費者の妥当な線かな」

一昨年はブレンド米が10kgで3千円前後だった。
5kg入りだと割高にはなるが、それでも1.6千円前後が最安値だ。
そこから考えると農家としては5kg/3500円は十分な利益が得られるわけで、妥協とは言えない。
小売価格が3.5千円/5kgの場合、農家の卸価格は玄米レベルで2千円/5kg(換算)ちょっとだ。
流通を効率化すれば農家が2,500円で出荷し、消費者が3,300円で買う事は十分可能だと思う。

ただしこの価格では米消費量は減少していくはずだ。
何しろ10kgあたり4千円以下でも、年々米の消費量は減っていたのである。

コメント

  1. ぼす より:

    最初の写真の「田んぼからの便り」は何年産か書いてありましたか?精米日ではなく収穫年度。

  2. わいてぃ より:

    5kg 1,600円でも高いから米離れが起きていたのですね。

    カルロース米の原価がキロ150円、同じ穀物の小麦とほぼ同じ金額で
    大規模農家が現在の生産量でキロ110円〜120円だから
    国際市場でも競争力はあると言う。

    利権に群がっている農協や行政の為に更に米離れが加速中。
    パンは基よりラーメンやパスタうどんに皆移っていったら今度は小麦課税を強化するのかな。

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