前澤理論は正しいのか?

前澤氏は歩合制給料で働く人のことを言っているのだろうか?
法人税減税によって利益を蓄えやすくなった企業は、儲かった分を内部留保としてきた。
これによって設備投資も給料も増えない状態が続いたが、株価だけは上がった。

10%の成長がいかに大変か、前澤氏は分かっていないのだろうか?
みんなが頑張れば何とかなりますよ、今年は去年の10%増し、来年は更に10%増しと10年続ければ給料は現在の2.8倍を超えますよと、そんな夢を信じる人は…
いるんだなぁ、これが。
さすが前澤さん、素晴らしい!もっと経済を成長させましょう、僕も頑張りますみたいな人が。
マトモな人は前澤氏の理論に反対する訳だが、前澤氏は国民が経済の停滞を作ったと言っている。

政治が悪いと言ったところで、前澤氏に言わせれば政治家を選んだ個人の問題だと言うだろう。
世界経済が悪いと言ったって、地球に生まれた個人の責任だというかも知れない。
さらに、誰かが声を上げなくてはいけないと言っている。

そう言うのなら、何故今まで声を上げなかったのだろう?
平成不況の30年間、経済成長を促すためにZOZO従業員の給料を上げたのだろうか?
金配りをやっていたわけだけれど、それによって何かを変える事が出来たのだろうか?
皆を豊かにするはずのMZDAOは成功したのだろうか?

と言うことを検索したら、このページが見つかった。

今日からMZDAOはなくなってカブアンドというものになるらしい。結局最後まで辞めることはなかった。うっすら参加していただけのくせに、ちょっと寂しい。あのコミュニティにいるだけで自分がまるでひねくれてない素直な人間かのように勘違いできた。悪くない気分だった。

前澤氏はZOZO時代に6時間労働を導入したという。
6時間労働にしても生産性は低下しなかったそうだ。

6時間で退社するために、従業員は頑張ったと言う事かな。
9時出社で15時退勤なのだが、その間休憩も食事も無し。
労働基準法による休憩無しでの労働可能時間の最大に設定したわけだ。

6時間労働を少し続け、そして8時間労働に戻した。
これによってZOZOは給料を変えずに8/6倍の労働力を得たと言われる。
なお何故8時間労働に戻したのかに関して、前澤氏はコメントしていない。

こうしたPostに対して「前澤さん凄~い! キャーキャー」みたいなRepが付くのだから、一定の効果があるという事になる。

ZOZOは何故衰退したのか?
2018年度に327億円あった営業利益が、2019年度には256億円まで落ちてしまった。
新規事業への投資失敗や、取引先離れが起きたためだ。
前澤氏は基本的に自分が儲かればそれで良い的な考えで、取引先を大切にしなかった。
取引契約すらも守らなかったことから、大手アパレルはZOZOとの取引を中止した。

こうした動きが広がり、売りたくても仕入れが出来ない状況になる。
そして前澤氏としても代表を続けられなくなった。
そこにヤフーが名乗りを上げ、ヤフーとしては高額な買収案件ではあったがZOZOを買い取ることにしたというわけである。

前澤氏の言うように毎年10%の成長が出来ていれば、2024年度に於ける営業利益は約574億円になっていたはずだ。
しかし前澤経営時には2019年度の営業利益が前年度の約8割と落ち込み、当然株価も下落する。
前澤氏が20年かけて作り上げた前澤ZOZOは、ある意味あっけなくその歴史を終えたのだった。

ちなみにヤフー傘下となって成長したZOZOは、2021年には増収増益で売り上げを更新し2023年度の営業利益は約564億円となっている。
ZOZOのブレインは買収後もZOZOに残って力を発揮した訳だし、前澤ZOZOとは違いますから、もう一度取引をしてくださいとしてアパレルメーカを引き留めた。
言い方は悪いのだが、トップが変わって従業員はより力を発揮したみたいな感じだ。

フジテレビに出資して、カブアンドTVを作ったらどうだろうか。
10%だけ頑張れば毎年1割ずつ視聴率が上がっていく訳だし、もしかしたらCMに頼らない形の放送ビジネスが実現出来るかも知れない。

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