備蓄米放出でブローカーは撤退するのか?

備蓄米放出は良いことだと思う。
備蓄するだけで何の役にも立たないというのがこれまでだったのだから、大きな進歩だ。
3.11の時に横浜市は、非常用の物資は非常用だから使ってはいけないとした。
非常とは何であるかを定義づけておかないと、市役所の連中には判断が出来ないのだ。

JAが農家から米を買い取る価格は、一昨年で約2.3千円/10kg換算、昨年は米不足から買い取り価格が上昇して2.8千円/10kg換算になったそうだ。
JAの卸価格は昨年で約4千円/10kg換算、その米がスーパーに並ぶと7千円/10kg位になる。

ブローカの暗躍は常に言われることで、JAに売るより高く買いますよと農家から米を買い取っていく。
勿論農家としても全てをブローカに渡すわけには行かないので、JAにも出荷する。
しかしJAへの供給量が減少することになり、需給バランスから米価が上がる。

こうしたブローカは食物だけではなく、様々な分野で同様なことが起きる。
昔の話になるがパチンコ台?か何かに半導体が使われたと言う事で、ロジックICなどが市場から消えた。
しかしカネさえ払えばいくらでも卸しますよと言う連中が、アタッシュケースにICを入れて売り歩いた。
メモリ不足の時にも同じような事があったが、この時にはリマーク品も市場に流れたために、ブローカから買う企業が減少したと言われた。

ブローカに言わせれば、安く買って高く売るのは株取引と同じだよと。

米に関しても2月には又値が上がるとか、5月には昨年生産分の米が尽きるとか噂が立つ。
こうした噂を広めて不安を煽ればブローカはより多くのカネを手にすることが出来る。
果たして備蓄米の放出で米の市場価格が下がるのか否か。

新米が出始めた頃よりは全体的に米価は下がっているような印象を受ける。
新米が出始めた頃は安売り店には米が並ばなかったが、今は普通に買うことが出来る。

産経新聞は以下のように書いた。

「非常に迷いがあるのが正直な気持ち」と述べた。江藤氏は「生産者にとってはコメ価格が上がり、明るい兆しが出てきたところで備蓄米を出せば(生産者から)反発があるかもしれない」と指摘した。一方で、「あまり高止まりすると(消費者の)コメ離れが起きる。(備蓄米放出が)消費者にとっても生産者にとってもよいことかどうか判断が難しい」とも語った。

確かに、米農家が儲かるのであればそれはそれとして悪い事とは言えない。
所が農家は儲からずに中間業者が潤う現状で米離れが起きれば、米農家の未来は更に暗くなってしまう。
これは鶏卵価格と需要の問題、牛乳価格と需要の問題など、現実として起きた。
鶏卵は代替鶏卵が使われるようになり、品質管理も楽なことからコンビニ弁当などでは切り替えが進んだ。
鶏卵価格は高値と言うほどでもないにしろ、従来の1.5倍から2.5倍くらいのMサイズ10個パック(600g)が2百円前後で落ち着いている。

鶏卵相場 Mサイズ 卸価格 円/kg

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