中華パルス充電器(2)

家電製品

前回紹介した中華パルス充電器が壊れた。
2年保証が付いているので販売店に連絡すると、既にあのタイプは販売していないから新しいものを送るよと連絡が来た。
新型は容量の大きいし機能も多いよとの事なので、それを断る理由もない。
新型と言っても次期モデルと言うことではなく、従来から販売されている大容量モデルだ。

壊れたものが12V/4Aだったのに対して、送られて来たものは12V/8Aあるいは24V/4Aだ。
さっそく内部と波形を観測してみることにする。

パネルは特に変わった所はないのだが、スイッチがタッチ式になっている。
最大充電電流が8Aモードと1.5Aモードに分かれている。
AGMバッテリーモードが追加されている。

筐体の黒い部分を外して4本のネジを外すとケースを分解できる。

AC側と降圧後の要所には基板にスリットが入って絶縁耐力を上げている。
ただし基板自体は紙エポキシのようで、湿気には弱そうだ。

部品面のパーツは4Aタイプよりも多い。

AC側にはコモンモードフィルタ的なものが入っている。
中国でもEMIの概念が出来たのだろうか。

スイッチング電源の一次側の構造自体は4Aタイプと大きくは変わらない。

スイッチング用のFETだ。
4AタイプはこのFETが短絡して壊れた。
ON抵抗が多めなので発熱が大きい可能性がある。

二次側は4Aタイプに比較して部品が多い。
12V/24V兼用なので、切り替えなどのためだろうか。
4Aタイプは整流用ダイオードのみがヒートシンクに付けられていたが、これは他に2つのデバイスが小さなヒートシンクを背負っている。

最近の中華製はメーカ名を書くようになった。
良いことである。
メーカは4Aタイプと同じだ。

半田面にICなどが付けられている。

スイッチング電源用のICはどこだ?

二次側に付いている8ピンのICはOP Ampのようだ。

操作パネルとLCD部分は別基板になっている。

リペアモード(パルス充電モード)の波形を観測する。
無負荷では波形が出ないので、50Ωの抵抗負荷を接続して外部電源で12V程度の電圧を加え、中華充電器がリペアモードで起動した所で外部電源を外した。

4Aタイプ同様で1秒程度の周期のパルスに高周波パルスが重畳している。
パルスの波高は4Aタイプよりも高く、30Vにも達している。
12V/24V両モードでパルス波高は共通かも知れない。
ただし電流制限されているので、実際にバッテリーを接続して大きな電流が流れるかと言えばそうではない。

このパルスに重畳される高周波パルスは、4Aタイプよりも持続時間が長い。
コイルの逆起電力でパルスを作っているわけではないので、いくらでも長い波形が作れるのだろう。
観測時には実際にバッテリーを接続して行った。
パルス波高はバッテリーの内部インピーダンスによるので何とも言えないが、手元にあるバッテリーに接続した場合は約4Vp-pだった。

パルス自体は4Aタイプ同様で、短いパルスや長いパルスの複合である。

今回は実際のバッテリーを接続してのテストは行っていない。
ソーラーシステム用のダメになったバッテリーにでも接続しておこうかなと思う。

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