ダイソンのヘアドライヤーは凄いのか?

家電製品

ダイソンのヘアドライヤーを触る機会があった。
ダイソン製扇風機同様に小型の軸流ファンを内蔵した、いわゆる羽根のないタイプである。

風はこの隙間から出てくる。
中央には穴が開いていて、ここからも空気を吸い込むというか周囲の風に引っ張られて風は出てくる。
しかし後方からこの穴を塞いだとしても、劇的に風量が変化するわけではない。

このヘッドの部分にはファンやモータは入っておらず、よく見るとニクロム線が見える。

エアはグリップ部分下部から吸い込むので、ここを握ってはいけない。

この粗いメッシュのプラスチックカバーを外すと、かなり目の細かなメタルフィルタが見える。
これは定期的な掃除が必要で、詰まってくるとLEDで知らせてくれる。

国産ヘアドライヤは風量低下を知らせるものは無い。
風量が減って、結果として温度が上がり、サーマルスイッチが切れて気がつくみたいな感じだ。

ダイソンの場合はDCブラシレスモータを使っているようなので、負荷や回転数の検出で風量の低下が分かるのだろう。
コストをかければ何でも出来るというわけだ。

操作性は良くない。
ドライヤーはボタンなどを見なくても操作出来るのが当たり前なのだが、このスイッチのブラインド操作には慣れが必要である。

通常のドライヤーと最も違いを感じるのは重さだ。
Panasonicの1万円前後のドライヤーが400g程度なのに対して、ダイソンのHD03は697gもある。
ずっしり感に価値を感じる人には良いかもしれないが、長時間使うには重い。

以前の記事でも書いたが、風量が多ければ温風の温度は低くなる。
最大消費電力が有限な以上、これは致し方ない。
ダイソンのヘアドライヤーは風量が多いので温度は低い。

風量が多いのは事実だが、静圧の高いファンが使われているので風速がある。
中央の穴から空気を引っ張り出すためにも、狭い隙間から空気を噴射するためにも圧力が必要であり、風速が速くなっている。

最近のPanasonicのヘアドライヤーは以前のものに比較すると温度が低いなと思うのだが、ダイソンはそれ以上に温度が低い。
勿論非実用的なほど温度が低いわけではない。
カタログ値で75℃、実測でも55℃位にはなる。

高温の方が早く髪が乾くのは事実だが、余り温度が高いと髪が傷む。
最近の傾向として、風量を大きくして温度をさほど上げない(100Vでは、消費電流の上限の関係で、ヒーターパワーを上げられない)傾向である。

騒音レベルは、ダイソンにしては静かだ。
他のドライヤーと比較しても極端にウルサいわけではないが、高音域のノイズなので耳に触ると言えばそんな感じもする。
ただ大風量ドライヤーはウルサいものなので、これは仕方が無い。

風は集中的に出てくるタイプで、拡散しにくい。
髪を乾かす時などは、全体にまんべんなく風を当てたい時もある。
しかしダイソンは、一点集中型だ。
風を集中させる事と風速により、多くの風量を感じることが出来る。

髪の長い女性などは、一点に風が当たるので髪が絡まりやすい。
勿論風量を切り替えることも出来るが、拡散用などのアタッチメントも用意されている。

ダイソンのHD03は約5万円である。
5万円を出して試しに買ってみようかなと思える人には良いかもしれない。
気に入らなければ使わなければ良いだけだから。
しかしボーナスをはたいて買おうと決意した人は、販売店でもう一度確かめてからにしよう。

この重さのものを毎日使って疲れないか?
腕を鍛えるのだと、前向きに考えられるか?
髪が絡まらないようにアタッチメントを付ければ更に重くなり、重心点も変わってくる。

大風量&比較的低温なので、猫を乾かすのに良いかなと思った。
で、猫に向けてみたのだが、音が気に入らないようでみんな逃げてしまった。
普通のドライヤーなら大丈夫なんだけど。

普通サイズの猫に風を当ててみると、普通のドライヤーだと猫の長さの半分くらいに風が当たる。
ドライヤーと猫の距離は20cm位だ。
ダイソンの場合は猫の長さの1/4位の範囲に、強力な風が当たる。
ドライヤーを猫から離すと範囲は広くなるのだが、温度が下がってしまう。

一般のドライヤーがふんわり優しい風だとすると、ダイソンの場合はエアガンで吹いたような(大げさだけど)、或いは工業用のヒートガン的に集中した風を感じる。

売れ筋ランキングではトップ10には入っていないが、それは価格の問題もある。
売れ行きトップはPanasonicの2.5万円レンジのものであり、ドライヤーに出せる金額の限界を感じないでもない。

ダイソンのヘアドライヤーの凄いところは何か?
うーん…
モータがグリップ部に搭載されているので、髪を乾かす時にヘッドを左右に揺ってもジャイロ効果を感じにくいことだろうか。

理容店主に意見を聞いてみた。
店のマスターが言うには、重さの点で使いにくいかなと言うことだった。
個人が髪を乾かしたりセットしたりする時間よりも店での使用時間は長く、重いものは疲労につながるのでたぶん使えないだろうという。
ダイソンドライヤーの寿命は不明ながら、理容室や美容室ではドライヤーは半ば消耗品のようなもので、丈夫で軽くて安価なものが良いと言っていた。

軽いという点と、比較的安価だと言うことでホリスティックが良いと言っていたかな。
レプロナイザーなどは重くて疲れるそうだ。

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