トロロ藻にはフルコナゾール

トロロ藻にはフルコナゾール

トロロ藻対策は試行錯誤してきた。
その後リセットもしたが再発した。
最初にフルコナゾールを入れた時には規定量の3倍程度としたのだが、今回は規定量の8倍で実験した。
なお規定量の1.5倍で実験した事もあったが、効果が見られなかった。

フルコナゾールはFlux Rxを使用した。
REEF FLUXは前回の実験で効果が見られなかったからだ。

規定量の3倍を添加すると3週間ほどで効果が見え始めた。
規定量の8倍では2週間ほどで明確なトロロ藻の現象が現れ始めた。

前回の実験ではオレンジ色っぽくネバネバしたものが大量に溜まり、そこから気泡も出るなどの状態になった。
これは追試の結果NO3:PO4-Xとべっぴん珊瑚の土壌バクテリアを入れると発生する事が分かった。
フルコナゾールを添加しない状態でも、NO3:PO4-Xと土壌バクテリアを入れればネバネバ系のものが発生した。

NO3:PO4-Xは炭素源であり、土壌バクテリアの餌になると思われる。
これによって土壌バクテリアが大増殖し、その死骸がオレンジ色のネバネバではないかと思う。
NO3:PO4-Xと土壌バクテリアによって硝酸塩とリン酸塩は容易にコントロール出来るのだが、このネバネバは嫌だ。

栄養塩のコントロールは別のページに書いているので詳細は割愛するが、今回のフルコナゾール添加時はバクトバランスのみで栄養塩をコントロールした。

SPSは入れていないので影響は不明だが、フルコナゾールは生体に影響を与えない。
8倍量の添加を行い、その後1週間はプロテインスキマの流量とエアを絞ってエアレーション用としておいた。
1週間経過後はプロテインスキマーを通常通り稼働させ、15日経過後にはトロロ藻が減りはじめた。

添加前(緑ゴケキラー実験時)は上の写真のようだった。

15日を過ぎる頃から急速にトロロ藻は減り始める。
18日経過時点では以下のようになった。

20日後にはほぼ消失した。

22日後、綺麗に藻はなくなった。

1ヶ月後

ライブロック本体が見えない程まで活着性トロロ藻に覆われていた部分も、15週間経過後にはかなり少なくなった。

添加前は上の写真のようにモサモサだったが、15日後には下の写真のようになる。

18日後には更に少なくなる。

20日後には、緑の部分はあるが藻的なものはなくなった。

22日後、もう変化はないようだ。

1ヶ月後

前回の3倍量の時と比較すると効果は明らかで、海外で言われているように大量添加が効果的だと分かる。
8倍量を添加しても生体に異常は無い点で、緑ゴケキラーよりも安心して使用出来る。
緑ゴケキラーもトロロ藻に効果はあるのだが、ウミアザミは全て溶けてしまうなど生体への影響が過大だった。

何度かのフルコナゾール添加により分かったことは、以下の通りだ。

・1.5倍量の添加では効かない。
・3倍量の添加で効果が見られる。
・8倍量の添加ではより大きな効果が期待できる。
・8倍量の添加でも生体(ソフトコーラル・貝・ウニ・エビ・魚)に異常はない。
・プロテインスキマーは1週間停止させたが、2週間程度止めた方が良いかもしれない。

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