ピストンを戻す工具が無くても、要らないパッドをピストンに当ててドライバーやプライバーでぐいっと押せばピストンは戻る。
まあ安いものなのでピストン戻し(ピストンリセッターとかピストンツールという名前で売られている)があれば、これを使うに越したことはない。
ネジをぐるぐる回さなくてもレバーを握ると開くヤツとか、ネジが中央にあるタイプだとか、スライドする部分のシャフトが2本で剛性を上げたものなど色々ある。
下の写真の簡易型は見るからに剛性が低そうだが、これでも一応使える。

ブレーキフルードを交換する時は、ピストンを戻した方が良い。
ブレーキフルードはキャリパーのピストンとシリンダの間にも溜まっているのだが、普通にフルードを交換してもその部分のフルードは抜けてこない。
ピストンを押し戻すと古いフルードがブレーキラインに戻るので、その状態でフルード交換をすると新油率が上がる。
マルチピストンのキャリパーだと、それでも抜けないフルードがある。
オイルラインの構造にもよるしブリードバルブの位置にもよるのだが、オイルラインが複数あったり内部で枝分かれしている構造だと、キャリパー内部に古いフルードが残ってしまう。
そこで一度新油でピストンを押し出し、再びピストンを戻せばオイルラインに残ったフルードが抜けてくる。
内部のフルード通路の構造によっては、それでも内部に古いフルードが残るものもある。
サイドブレーキが油圧式のリアキャリパーだと、ピストンを戻す時には回転させる必要がある。
スカイウエイブはラジオペンチなどで回したが意外にやりにくく、スカイウエイブ用にこのピンの生えたサイコロのようなものを買ったのだが…
汎用品なので精度というか大きさというか、余りお勧め出来るものではないなぁ。
ピストンを戻すツールに、このピンが生えているものもある。

ピストンサイズに合わせて2種類くらいないと、バイクと自動車で共用は出来ないかも。
中華ものならセットも安い。

キャリパーのピストンを引き抜くピストンプライヤーというものがある。
ウチにもあるのだが、スカイウエイブの整備に使ったものなので自動車用のピストンだと引っ張り出すことが出来ないかも。
掴めるピストンの直径の範囲が余り広くないので、これもバイク用と自動車用はこれも共用出来ない。
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