ミニのブレーキパッドの減り具合を見てみた。
ここは山なのでどうしてもブレーキの使用率が上がるが、減りやすいフロント側で1,000kmあたり約100μm前後減った。
現在の残量が8mm以上あり、厚さが4mmまで減るとアラートが出る。
従って4万km程度走行したらパッドの交換時期になる計算だが、それ以前には交換したい。
セラミックパッドも使ってみたい。

新品時の厚さが15mmと何かに書かれていた気がするのだが、15mmは結構厚い。
普通の乗り方だったらパッドを一度も交換せずに、車を乗り換える人が多そうだ。
整備工場などでは何mmまで減ったら交換ではなく、3万km~5万km走ったらディスクロータと一緒に交換しましょうとしているところもある。
そうでもしないと儲からないかな、ハイブリッド車はパッドも長持ちするわけだし。
CLSはノーマルのパッドの状態で乗っていて、7万km位でアラートが出たかな。
SL600は10万km以上乗ったが、パッドって換えたかなぁ、換えていないような気もする。
結局の所走り方次第で、高速道路の走行が多ければ距離の割にパッドは減らない。

最近耳にするセラミックパッド、鳴きが少なく踏力と摩擦力がリニアに変化し、粉塵が少なく寿命が長い。
摩擦材は硫酸バリウム、酸化ジルコニウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸マグネシウム、酸化アルミニウム、ケイ酸ジルコニウム、水酸化マグネシウム、炭化ケイ素、二酸化ケイ素やアルミニウム、ステンレス、銅などの金属成分だそうだが、素材と配合は企業秘密だ。
セラミックブレーキパッドは、これら摩擦材の配合比を変えた(“石”成分を増やした)ものだと言われている。
セラミックブレーキパッドではバインダに、ケイ酸アルミニウム繊維、アルミナ繊維、炭素繊維、ジルコニア繊維などが使われる。
固さ(ブレーキディスクに対する攻撃力・摩耗度合い)、耐熱性(フェード耐性)、安定度(真雑代が崩れたり割れたりしないこと)を高いレベルに持って行くには、バインダも重要なのだそうだ。

ストリートユースにはメリットの多いセラミック系ブレーキパッドだが、耐フェード性が高くなる訳ではない(ノーマル同等程度)ので注意が必要だ。
摩擦係数(制動力)はノーマルに劣るものがあったが、現在売られているものの多くはノーマルと余り変わらない。
欧州車のブレーキ(パッド)は、ガツンと効くイメージだ。
一方でセラミックパッドは踏力を増していくと利きが強まるので、欧州車の標準的なパッドの摩擦係数に慣れている人からすると、物足りないと感じられるそうだ。

摩擦力と耐フェード性をブレーキ性能だとするならば、メタル含有量の多いパッドの性能が高いと言える。
セラミックパッドのディスクロータに対する攻撃力はメタルパッドと同程度だと言われるので、通常のノンアスベストパッドよりは多いのかな。
欧州車で純正採用されているATEのセラミックパッドの能書きは以下だ。
- Eマーク認定品。ブレーキ性能も純正品と同水準にあり、高い安全性を保証し、フロントのみ(もしくはリヤのみ)をATEセラミックパッドに交換した場合でも、前後ブレーキのバランスやABSなどの車体制御システムにも悪影響を及ぼしません
- 純正パッド製造のノウハウを活かし、バックプレートの防振シムを採用するなど、純正パッドと同等のノイズ対策が施されています。
- 新コンパウンドはディスク表面にフィルム層を形成し、ディスクの摩耗を抑制するとともに、ディスク表面の錆を防ぐことでジャダーの発生のリスクを減らします。
- 日常の運転状況を再現した耐久テストで純正パッドを凌ぐ長寿命を確認しています。
- ディスクへの攻撃性が弱いので、ディスクの磨耗を抑えランニングコストの軽減を実現。
価格も出始めの頃は高かったが、今は特別高いと言うほどではない。
減りの早いパッドは良く効く、みたいな事が言われた時代もあった。
これは材料を変えずに摩擦係数を上げようと思うと、材質が柔らかくなったからかな。
ブレーキが吸収するエネルギの多くは熱になるので、パッドが物理的にすり減る必要はない。
もちろんエネルギの一部はパッドの摩耗として消費はされるが、その割合は小さい。
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