この充電器を購入したのは、2017年6月である。
18650のLi-ionバッテリー2本とセットで販売されていた。
購入価格は今となっては不明である。
電源はUSBコネクタから取るもので、充電電流の最大は1Aとなっている。
この手のUSB接続機器の最大電流は2Aに設定されているものが多い。
QC1.0の規格が2Aなので、これが基準になっているのではないかと思う。
充電中はLEDが赤色に点灯する。
Li-ionバッテリーは端子電圧が(厳密にはバッテリーによって多少異なるが)4.2Vを超える事が出来ない。
また最大充電電流は1CA程度にするのが安全だ。
従って充電開始時には定電流で、端子電圧が上がってきたら定電圧充電に切り替える。
Ni-CdやNi-MHバッテリーがΔVやΔt検出をして充電終始を判別するのに対して、Li-ionバッテリーは定電流・定電圧で充電できるので簡単だ。
充電が完了するとLEDは緑色になる。
既にこの充電器はLEDが点灯しなくなっている。
まあ、LEDが消えたら充電完了と見れば良いのだが、全く点灯しない訳ではなく点灯する事もある。
LEDの不良を疑ってみたが、LED自体は正常だった。
他には電流制限抵抗程度しか部品はなく、これも正常だった。
と言う事は充電制御デバイスの不良が疑われる。
充電電流は1A、充電終始電圧4.2Vと書かれている。
全体は簡単なプラスチックケースで、使用中の発熱は殆ど無い。
入力電圧が5V(USB)で、出力が4.2Vなのでロスが少ない事もあるだろう。
バッテリーは様々なサイズが使えるようになっている。
内部はワンチップの充電制御デバイスがあるのみだ。
定電流・定電圧制御のみで、内部回路は簡単だ。
キモは電圧精度であり、誤差が大きいとバッテリーが壊れる。
Li-ionバッテリーが使われはじめた頃、特にノートPCではバッテリーがすぐに駄目になった。
おそらくは充電終始電圧が高すぎてバッテリーを激しく劣化させたのだと思う。
現在の充電デバイスは電圧精度も管理されているので、安全性は増した。
ワンチップデバイスの場合は、デバイス自体が電圧精度を担保している。
この充電器に使われているデバイスはME4057である。
温度補償端子は付いているが、この充電器では使われていない。
Li-ionバッテリーは低温時に充電する事が推奨されず、温度制御端子を使うと温度低下によって端子電圧を下げる方向になる。
CPUとADCで充電制御を行っている場合は、(CPUの内蔵基準電圧精度が悪い場合は)外部に精度の高い基準電圧デバイスを用意する。
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