結露による動作不良の記事を書いて半年、又同じ事が起きた。
前回動作不良となったのは3月頃の話であり、今回は10月。
日中と朝晩の気温差が激しくなる時期に結露が起きるようだ。
今回は電源が切れたような状態(暴走状態であったことも考えられる)で、まずは電池ボックスの接点の確認と清掃を行った。
電池ボックスはコイルスプリングで乾電池のマイナス電極側を抑えるタイプではなく、板バネなので信頼性は少し低くなる。
その板バネに付着物があったので清掃したのだが、メッキの状態も怪しくなっている。
バッテリーケースの接触不良なのかどうかを確認するため、外部電源を接続することにした。
この散水タイマは単三電池4本(6V)で動作するのだが、Ni-MH4本(4.8V)で試してみると問題なく動作した。
そこでモバイルバッテリーを接続してみることにする。
電池ボックスの端子部分にUSBケーブルを半田付けした。
これをモバイルバッテリーに接続して動作させた。
Ni-MHバッテリーも電池ボックスに入れておくことにする。
ピーク電流はそう多くはないと思うのだが、電磁バルブが動作するときに電流が流れる可能性もあるので。
この状態で様子を見たのだが、数日後に又動作しなくなっていた。
電圧をチェックしても異常がなく、電源を入れ直し(電源スイッチはないので、電池を抜き、モバイルバッテリーをいったん外して接続し直し)たら復活した。
これにより問題は電池ボックス系の接触不良ではなく、基板の結露(前回同様)であると判断した。
結露がどこで起きているのかはよく分からないのだが、まずは基板を外してみる。
基板を外すためにはパネルのシールを剥がさなければいけない。
非分解構造で、分解したらパネルシールは交換が前提だ。
今回は(当然)再使用するけど。
パネルシールを剥がすとネジがあるので、これを外す。
ネジを外すとパネル(ベゼル)部分が外れる。
ベゼルとケースの間にはOリングがあり、防水構造になっている。
Oリングにはシリコングリスを塗っておいた。
ベゼルを外すと基板を外すことが出来る。
多少白っぽくなっているところがあり、ここが結露部分か。
基板にはハヤコートをスプレーする。
ハヤコートはCPU冷却実験の時にも活躍してくれた。
サンハヤトのデモでは、これをスプレーした基板を水槽内に入れて動作させていた。
ちなみにサンハトヤは伊東にある。
ハヤコートは多少粘度のある、少し黄色っぽい色のものだ。
これを基板のCPUなどが付いている面にスプレーした。
液晶面にはタクトスイッチがある。
液晶とタクトスイッチをマスキングしてハヤコートをスプレーしようかとも思ったのだが、スプレーしないことにした。
結露という点を考えると全面コートすべきなのだが、タクトスイッチはマスクしても、足部分から(毛細管現象で)ハヤコートが進入して接触不良になる場合がある。
細い筆でハヤコートを塗る手もあるのだが、液晶の裏側に塗るのは難しい。
低粘度シリコンなどの充填剤があれば、シリンジなどで付けていくことも出来る。
ハヤコートが乾燥したら元通りに組み付ける。
気泡などがあると、その部分がコートされないので目視チェックする。
10分程度で表面が乾燥し、30分くらい置けば強度も出てくる。
このタイマで防水になっているのはパネル取り付け部分と電池ケースの蓋の部分だ。
底面板はパッキンは入っておらず、つまりひっくり返しにして水をかければ浸水する。
設置場所によるとは思うが、散水栓に取り付けるような設置をすると下から湿気が上がってきて、散水タイマの中を湿気させるかも知れない。
このモデルでの電池ボックスの腐食は珍しくはないようで、「乾電池が液漏れしたわけではないのに、バッテリーケースの接点が錆びた」みたいなレポートがあった。
現行型では改善されていると思うが、このモデルは信頼性が少々怪しい。
電源に関しては、Ni-MH単三バッテリーをバッテリーケースに入れ、USBケーブルをモバイルバッテリーに接続する。
モバイルバッテリーの内部にはDC-DCコンバータが入っているわけで、平均消費電流は散水タイマよりもDC-DCコンバータの方が多いと思われる。
そこでモバイルバッテリーには充電器を接続しっぱなしにした。
だったらモバイルバッテリーは要らないじゃないかとなるのだが、散水タイマ設置場所近くに来ているAC100Vは、ソーラーシステムで作られたものなので絶対安定というわけではない。
元々は浄化槽用のポンプを動かしている配線で、ソーラシステムの電力が不足すると商用電源に切り替わる。
このときに瞬断が起きることになるので、一応モバイルバッテリーも付けておいた。
散水タイマの電池ボックスにはNi-MHバッテリーも入れているのだが、電池ボックスの接触不良の可能性も捨てきれないので、一応念のため。
モバイルバッテリーはエレコムのものだったかな、18650が1本入っているタイプで今は(スマートフォン用には)使っていないものである。
Ankerのモバイルバッテリーは充電中は出力が出ないのだが、エレコムのこれは充電しながら使う(出力が出る)事が出来る。
また出力にわずかに電流が流れればONになる仕組みで、Ankerのものは使用時にはスイッチを入れなければならない。
Ankerのものを散水タイマに接続してみると、消費電流が少ないからかやがて電源が切れてしまった。
エレコムのものは出力状態にあることを示すLEDが点灯し続けたので、機能としては問題がない。
これでまたしばらく様子を見てみようと思う。
コメント